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相続手続きの手順(流れ)

相続の開始

1.7日以内に死亡届を市区町村役場へ提出

●火葬・埋葬許可申請を市区町村役場で行う 

●故人が国民健康保険に加入していた場合には、市区町村役場へ葬祭費の請求(死亡日から2年以内)

●故人が国民健康保険以外の保険に加入していた場合は、社会保険事務所へ埋葬費の請求 (死亡日から2年以内)

●遺族厚生年金(厚生年金)の請求を社会保険事務所へする

●遺族基礎年金(国民年金)の請求を市区町村役場へする

●印鑑登録証を市区町村役場へ返納する

●固定資産税にかかる代表相続人の届けを市区町村役場にする

  ●公共料金の名義変更、各種カード類の停止、運転免許証の返納 

●遺言書の有無を確認して、見つかった場合には家庭裁判所にて検認という手続きをします。
この場合、遺言書は開封せずに、家庭裁判所へ持参します。
(公正証書遺言であれば、検認の手続きは不要になります)

●相続人を調査、確定する

●相続財産の調査⇒財産目録の作成

2.3ヶ月以内に相続放棄・限定承認の申し立て(必要な場合のみ)

3.4ヶ月以内に被相続人の所得税申告と納付(準確定申告)

●遺産分割協議書の作成

 ●遺産の評価、鑑定

4.10ヶ月以内に相続税の申告と納付(場合によっては延納・物納の申請)

※金融機関に死亡通知を提出する(金融機関が死亡を知る)と、 故人名義の預金は原則引出しが出来なくなります。

葬儀費用等の支払いに備えて、一部別口座に移しておくことは可能ですが、その場合には、遺産分割時にトラブルにならないように、他の相続人の了解を得て、口座名義を「相続人代表〇〇」とするなどの配慮が必要です。

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申請の種類と必要書類等の一覧

申請の種類期限提出先必要書類
死亡届7日以内死亡者の住所地の市区町村役場死亡診断書又は死体検案書
遺言書の検認
*公正証書遺言であれば不要
相続開始後遅滞なく被相続人の住所地の家庭裁判所遺言書、遺言者と相続人全員の戸籍謄本、受遺者の戸籍謄本または住民票抄本
相続の放棄3ヶ月以内被相続人の住所地の家庭裁判所相続放棄申述書、相続放棄をする人と被相続人の戸籍謄本
所得税の申告・納付4ヶ月以内被相続人の住所地の税務署確定申告書、被相続人の所得税の確定申告書付表
相続税の申告・納付10ヶ月以内被相続人の住所地の税務署相続税の申告書、その他
生命保険金の請求特になし(いつでも可)保険会社生命保険金請求書、保険証券、最終の保険料領収書、受取人および被相続人の戸籍謄本、死亡診断書、受取人の印鑑証明書
不動産の名義変更特になし(いつでも可)不動産の所在地の法務局所有権移転登記のための登記申請書、相続人の住所証明書、その他
自動車の名義変更特になし(いつでも可)陸運局事務所移転登録申請書、自動車検査証、被相続人および相続人の戸籍謄本、自動車損害賠償責任保険証書
株式特になし(いつでも可)証券会社または株式の発行会社株式名義書換請求書、株券、被相続人および相続人の戸籍謄本
預貯金特になし(いつでも可)預入先の金融機関依頼書、被相続人および相続人の戸籍謄本、通帳、相続人全員の印鑑証明書、遺産分割協議書
電話特になし(いつでも可)電話局電話加入承継届、被相続人および相続人の戸籍謄本、相続人の印鑑証明書

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相続人に該当する人

相続人と聞いて、大抵の方は、「血のつながりのある身内のことかな?」と言うように、おおよそのイメージをすることは出来ると思います。

しかし、相続の手続きにおいては、相続人を一人でも間違えて手続きをしてしまうと、全てが無効になってしまいますので、相続人は確実に把握する必要があります。

相続人の範囲は法律で定められており、これを法定相続人といいます。法定相続人は、以下の4つのタイプに分けられます。

1.配偶者
配偶者は常に相続人になります。
入籍届をした戸籍上の配偶者となっていれば、婚姻期間の長短や、同居、別居に関わりなく相続人となります。

逆に、どんなに長く連れ添っていても、内縁関係や同居人では、法律的に相続権はありません。


2.直系卑属

簡単に言うと、故人の子供や孫のことです。 直系卑属は配偶者とともに相続の第一順位の相続人となります。

仮に、子供が亡くなっている場合には、孫に相続権は移行します。このように相続権が家系的に下に移行することを代襲相続と言います。

また、胎児も相続権を持ちます。ただし実際に相続が実行されるのは、生きて生まれた場合のみになります。

さらに、内縁関係の子であっても、認知がされていれば、相続権はありますし、養子にも相続権があります。

*相続人の調査をするまで、故人に認知された子がいることや養子がいることを身内の人も知らなかったと言うケースがあります。相続人となる人を入れないで遺産分割協議をしてもそれは、無効になってしまいますので、十分ご注意ください。


3.直系尊属

これは、直系卑属の逆パターンになります。つまり、簡単に言うと父母や祖父母のことです。
故人に子や孫が一人もいなければ、配偶者とともに第二順位である直系尊属が相続権を持ちます。

4.傍系血族

兄弟姉妹にあたる人のことで、第3順位の相続人になります。

子や孫、父母、祖父母もいない場合に相続権を持ちます。ここでも代襲相続はありますが、一代限り(亡くなった方から見て甥、姪まで)になります。


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相続人でも相続が出来ない場合

法定相続人で本来相続権があるにも拘らず、相続人になることが出来ない場合があります。

下記に該当する場合には、相続欠格となり、遺産相続をすることが出来なくなります。

1.被相続人や同順位の相続人を殺す、あるいは殺そうとするなどして刑に処せられた者
2.被相続人が殺されたことを知って、告訴・告発しなかった者
3.詐欺、強迫によって被相続人に遺言を書かせ、その取消・変更を妨げた者
4.詐欺、強迫によって被相続人に遺言の取消・変更をさせた者
5.遺言書を偽造、変造、破棄、隠匿した者


また、被相続人(故人)が、相続人に遺産相続をさせないようにすることが出来ます。これを相続廃除と言いますが、家庭裁判所に申し立てをする必要があります。

相続廃除は、生前でも遺言でも申し立てを指示することが出来ます。

なお、相続廃除の申し立てをしても、その後に気が変わって、廃除そのものを取り消すことが可能です。これも家庭裁判所への申し立てが必要ですが、遺言で指示することができます。

相続廃除をするための要件

1.相続人が被相続人に対して侮辱や虐待を与えたとき
2.相続人に著しい非行があったとき 
以上、2つの場合(相続欠格、相続廃除)の場合には、相続人であっても相続できない例外になりますので、ご留意ください。

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遺産分割協議による手続

有効な遺言の無い場合は、相続人全員で、遺産分割協議をして遺産の配分を決めなければなりません。

相続手続きにおいて、争いが発生する場合は、大抵この遺産分割の時です。

相続する遺産の割合は、法律で決められてはいますが、相続する遺産は現金だけでは無く、不動産等の簡単に分割することが難しいものがあることや、相続人の配偶者等の第三者の思惑も絡んでくることから、普段は仲が良くても揉めるケースというのは珍しくありません。

遺言がある場合は遺言が優先しますが、相続人全員の合意があれば遺言と異なる定めをすることが可能です。

遺産分割協議は、相続人(受遺者を含む)全員で行うことが原則ですが、行方不明者などがいる場合には家庭裁判所に財産管理人の選任を申し立てて、その財産管理人を交えて行います。

また、相続人の中に未成年者がいる場合は、法定代理人(多くの場合は親)が未成年者に変わって協議に参加しますが、法定代理人も相続人である場合には、自分に有利なように協議を進めてしまう恐れがあるという理由で、別に代理人を立てる必要があります。

なお、遺産分割協議は、全員が一堂に会する必要はありません。電話や手紙等で持ち回りで行って、合意が得られるような形でも構いません。

当事者間で、合意をすることが出来ない場合には、家庭裁判所のお世話になります。

まず最初に、調停という手続きを取り、それでも結論が出なければ審判が行われます。

※遺産分割には、下記の4つの方法があり、これらを組み合わせて行うことも可能です。

1.現物分割

遺産を個別にそのままの形で分割する方法です。 土地と建物はAに、預貯金はBに、株式はCに、といった形で分けていきます。法定相続分割合とはズレが生じる場合が多いため、調整が難しいという側面があります。 

2.換価分割

遺産を売却して、売却したお金を分割する方法です。現金化すれば、分割が容易になるので、希望に近い形での相続割合にすることが可能になりますが、不動産を換金する場合などは、譲渡所得税がかかることを念頭に置く必要があります。 

3.代償分割

特定の相続人が遺産の全部又は大部分を相続し、代わりに他の相続人に対しては、金銭で相続分を支払う方法です。故人と同居していた相続人が家屋を相続する場合や、事業用の店舗や工場、農地など分割すると事業活動に支障が出てしまう財産を承継した場合などに使われる方法です。 

4.共有分割

遺産の全部又は一部を相続人で共有する方法です。分割しないほうが得だと判断される場合に取られる方法ですが、権利関係が複雑になってしまいますので、あまりお勧めすることは出来ません。 

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相続放棄について

相続放棄とは、家庭裁判所に一定の書類を提出して相続の放棄を申し出た結果、裁判所から認められることによって、最初から相続人ではなくなる制度のことです。

◆よくある相続放棄をするケース

・マイナスの財産(借金等)が明らかに多い場合

・相続争いに巻き込まれたくない場合


◆相続放棄の手続きについて

相続放棄は、「自分が相続人になったことを知った時から3ヶ月以内」に、家庭裁判所に対して相続放棄申述書等の書類を提出する必要があり、家庭裁判所に認められると、「相続放棄陳述受理証明書」が交付され、この証明書が相続放棄をした証明となります(つまり、遺産分割協議の場面等で、相続放棄をすると幾ら言ったところで、この証明書が無ければ相続放棄をしたことにはなりません)。

※3ヶ月以内に相続放棄をするかどうか決めることが出来ない特別の事情がある場合は、家庭裁判所に、「相続放棄のための申述期間延長」を申請することにより、熟慮期間を延長してもらえる場合があります。

※相続人が未成年者(または成年被後見人)の場合は、その法定代理人が代理して申述します。


◆家庭裁判所の管轄(下記のどちらでも問題ありません)

1.被相続人(故人)の住所地を管轄する家庭裁判所

2.相続開始地(お亡くなりになられた場所)を管轄する家庭裁判所


◆相続放棄をするために家庭裁判所へ提出する必要書類

・相続放棄申述書(家庭裁判所のホームページからダウンロードが可能です)
・申述人(相続人)の戸籍謄本
・被相続人(故人)の戸籍謄本等(除籍簿)
・被相続人(故人)の住民票の除票
・収入印紙(1人800円)
・返信用の郵便切手(1人400円分)
・申述人(相続人)の認印

上記のものを家庭裁判所に提出後、1週間程度で家庭裁判所から「相続放棄の申述についての照会書」が郵送されてきます。

この照会書には、幾つかの質問事項がありますので、それに回答し、家庭裁判所に返送して、問題なければ、「相続放棄陳述受理証明書」が郵送されてきます。

故人の債権者から債務の負担を迫られた場合であっても、この「相続放棄陳述受理証明書」を見せることによって、それ以降、債務の負担を迫られることがなくなります

なお、相続放棄申述書の提出は、原則として、直接、家庭裁判所に行かなくても、「郵送」でも可能です。

*相続放棄申述書の記入は簡単なものなので、ご自身でも問題無く出来るかと思いますが、万が一分からない所があったとしても、家庭裁判所の窓口で聞けば、丁寧に教えてくれますので、心配は要りません。

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